「高坏(たかつき)」は菓子や果物など、仏様にお供えをする食物を盛る台です。「高月」という別名で呼ぶこともあります。「仏飯器」・「茶湯器」と同じく飲食供養具の一つであり、本来は命日などの特別な日にのみ使用します。
なお、真宗では「高坏」を用いずに「供笥(くげ)」を使用することが正式とされています。
高坏とは
仏前に食物、茶湯を捧げる飲食供養具(おんじきくようぐ)の一つです。高杯の脚の高さは、仏様を敬う心を表していると言われています。
日本では縄文時代から使われています。平安時代以降には上流階級の食器として流通し、木製・漆塗り仕上げの器となりました。お仏壇で使用する高坏は主に東型高坏や貫通型高坏などです。
正式な高坏の皿は角高形ですが、現状は略式(円形)のものが一般的です。家紋を入れた高坏は、家紋を手前に向けて置きましょう。
高坏は必須の仏具ではないものの、使用頻度が多いため、できれば揃えたい仏具です。使い勝手のよい大きさで、仏壇に映えるデザイン・色の高坏をお選び下さい。最近では家具調仏壇にマッチするクリスタル製や、お手入れがしやすいプラスチック製の高坏も登場しています。
高坏の主な種類
東型高坏、中京型高坏、京型高坏、鶴高坏、貫通型高坏、金蓮華高坏といった種類があります。
飲食供養の意味
三宝(仏・法・僧)に対して供給奉養(くきゅうぶよう)の精神で、感謝の思いと信仰心を表す行為が「供養」です。その一つである飲食供養は食物、茶湯を仏前に捧げることを指し、香供養・花供養・灯供養と合わせて大切なご供養の形です。
飲食供養具には「仏飯器」「茶湯器」のほかにも、仏飯器を置く「仏器台」、食物を盛る脚付きの器「高坏(たかつき)」、主に真宗で餅や菓子などの供物を供える際に使用する「供笥」、複数の供物を供える「段盛(だんもり)」などがあります。
また、供物そのものは総称して「華足(けそく)※」と呼び、初七日から四十九日、祥月命日、春秋のお彼岸などには、4つの椀に「高坏(腰高、高皿)」、「箸」を「仏膳」に並べた「御霊供膳(おれいぐぜん)」をお供えします。
※真宗では「華足」を「供笥」の別称としています。
高坏の使用方法・置き場所
命日などの特別な日に用いるのが基本的ですが、いただきものをしたときや故人の好きだった食べ物をお供えするときにも使用できます。
高坏の使用方法
半紙を敷いた上に菓子や果物を盛り、仏前に供えます。仏飯器や茶湯器より下段、もしくは両脇などに置く方法が一般的です。多くの宗派では、高坏の数・置き場所に特別な決まりはありません。
朱色や黒、木目調などさまざまな色、素材があります。ご家庭のお仏壇に合う高坏を揃えましょう。ちなみに、足が複数あるものは置き方に注意が必要です。奇数の場合は数が少ない足を手前に向けましょう。
供笥を使う場合も?
浄土真宗本願寺派では高坏を仏具扱いとしていないため、供笥を使用します。供笥も高坏と同じく、菓子や餅、果物などを供える台です。ただし供笥の用意ができない場合や唐木仏壇、家具調仏壇など、ご自宅のお仏壇とのバランスを考慮して高坏を代用することもあるそうです。
具足
七具足・十具足
「五具足」に茶湯器1・仏飯器1を加えた形式を「七具足」、「五具足」に茶湯器1・仏飯器2・高杯2を加えた形式を「十具足」と呼んでいます。
五具足
香炉1・ロウソク立て2・花立て2の形式です。香炉を中心に、両脇にロウソク立て一対、花立て一対を飾ります。五具足が正式な荘厳形式ですが、通常時は略式(三具足)で使用しているご家庭も多いです。荘厳の仕方は、仏壇の大きさや菩提寺の考えによっても変わります。
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