仏壇に置くロウソク立て(燭台)にはどんな決まりがある?

お仏壇に使用するロウソク立て(燭台)は、香供養具・花供養具とともに重要な灯供養具です。各宗派や地域によって使用するロウソク立ての種類が異なるため、仏壇店で相談し実際に確認してから選ぶとよいでしょう。

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ロウソク立てとは

ロウソク立ては燭台、火立てとも呼び、文字通りロウソクを立てる台を指しています。灯火具の一種であるロウソク立てはロウソクと合わせてほとんどの宗派において使用される基本的な仏具で、暗い闇に温かな光を灯す明かりは仏教界では仏の智慧、慈悲の光と考えられてきました。

ロウソク立てには金色の真鍮製が多いですが、真鍮に茶色の漆を摺込んだ宣徳製、陶器製などもあり、宗派によっては指定されたものを使用する場合があります。

大きさはお仏壇のサイズをみて決めると失敗がありません。置く場所は五具足の場合香炉を挟んで両脇に、三具足の場合はお仏壇を見て下段の右側に置きます。

ローソク立ての歴史

お仏壇に灯火具を供える慣習は、室町時代には盛んに用いられたという史実があります。また、中国伝来の芸術品における鑑定書でもあり、座敷飾りの伝書でもある「君台観左右帳記」には、「鶴燭台一対、花瓶一対、香合、香匙台をかれ候」などと五具足や三具足の飾り方が解説されてあります。

三具足・五具足

お仏壇に荘厳する中でも最も基本的な仏具を合わせた総称です。具体的には、香炉にロウソク立てと花立てを一対ずつ祀る形式を「五具足」と呼び、香炉、ロウソク立て、花立てともに一つずつ祀る形式を「三具足」と言います。

それぞれの仏具は香供養、花供養、灯供養のために使われる大切な仏具です。正式な荘厳は「五具足」とされていますが、平常時は「三具足」で荘厳するところが多く、お仏壇の大きさや菩提寺の考え方、地域の慣習により変わってきます。

なお、浄土真宗本願寺派では、「三具足」または「五具足」を前卓に祀り、「四具足」と呼ばれる一対の華瓶(けびょう)、火舎(かしゃ)、ロウソク立ての4点を本尊に近い上卓(うわじょく)に用いる「四具足」が正式とされています。

宗派によるロウソク立ての違い

浄土真宗本願寺派

宣徳製のロウソク立てを使用します。

真宗大谷派、真宗仏光寺派

亀と鶴が描かれた「鶴亀火立」を使用。五具足の際は口を開けた鶴を向かって右に配置します。

真宗高田派

霊亀の上に鳳凰が描かれたロウソク立てを使用します。

ロウソクの歴史と種類

ロウソクが日本に伝わったのは、仏教伝来期の飛鳥時代とされます。その当初は唐からもたらされた蜜蝋で、非常に貴重なものでした。遣唐使派遣が廃止されてからは蜜蝋よりも松脂を主原料としたロウソクが日本では主流となりました。

日本の伝統的なロウソクである「和ローソク」が生まれたのは室町時代後期で、原料である櫨の木は江戸期に幕府によって栽培を奨励されたこともあり、産業として発展を遂げました。

「和ローソク」を職人の手作りで製造している地域は現在でも残っており、愛知県、京都府、滋賀県、福井県、石川県などが有名な産地として知られています。ロウソクの種類は多く、国内では「いかりがた」が最もスタンダードなタイプと言えます。

これは怒り肩のように上部が広がっている形のロウソクで、「和ローソク」の基本ともいえるでしょう。そのほか、創価学会用の「赤芯蝋燭」、慶事法要用の「金蝋」、葬儀や中陰法要の際に使用する「銀蝋」、年忌法事・報恩講用の「朱蝋」など、用途によってさまざまなロウソクが作られてきました。

人気の好物ロウソクとは?

最近、仏壇店ではロウソクを故人の好きだったものに見立てた「好物ロウソク」をよく見ることができます。

たとえば、お酒が好きだった方にはビールジョッキのロウソク、野球が趣味だった方にはグローブとボールのロウソクなど、お仏壇やお墓参りに持参する方が増えています。生ものではないため、ずっと故人のそばへ置いておけるよさが喜ばれているようです。

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