仏壇はどう作られる?伝統的な金仏壇の製造工程

お仏壇の製造は分業で行なわれます。それぞれの工程は細分化されており、それぞれに専門の職人が存在します。ここでは、お仏壇の製造工程について、金仏壇を例にご紹介します。

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仏壇の製造工程

伝統的な金仏壇は、木地、塗り、蒔絵、金箔押し、彫刻、錺金具、彩色などの工程があり、それぞれ「木地師」「塗り師」「箔押し師」「彫刻師」「錺金具師」などの職人の手を経て完成されます。1本のお仏壇が出来上がるまでには約3ヶ月を要し、少なくても10人以上の職人が携わります。

各工程の詳細

  • 木地……ヒノキ・松・ケヤキ・合板・ボードなどが複合的に使用し、木地を造って仮組みをします。木地を制作する職人を「木地師」といいます。
  • 塗り……伝統的に漆が使われてきましたが、現在ではカシューや化学塗料も使われます。
  • 下地……木地の上に下地と呼ばれる塗装層を作ります。下地の良し悪しは仕上がりに大きな影響を与えます。特に重要な工程のひとつです。
  • 金箔・金粉……金箔は最も純度の高い「五毛色」から純度の低い「四号色」までがよく使われます。金粉を使うこともあります。金粉を使用したものはより高価になります。
  • 蒔絵……漆で文様を描き、金粉や銀粉を付着させた技法のことをいいます。蒔絵には、伝統的に「磨き蒔絵」「高蒔絵」「平蒔絵」があります。現在はシルクスクリーン印刷の蒔絵やシールの蒔絵もあります。
  • 彩色……仏壇に色をつけることを言います。彩色には濃い色を強調する極彩色と淡い色つけの淡彩色があります。
  • 彫刻……欄間や障子の腰、柱飾りなど、仏壇には多くの彫刻が彫られます。彫刻には一枚彫りと、細かい彫刻を付け足した付け彫りがあります。
  • 錺金具……仏壇に取り付けられる金具のことをいいます。仏壇の補強とともに装飾の役割も果たしています。伝統工法では鏨(たがね)を使って金属を加工する手打ちの技法を用いられますが、現在ではプレスやNC加工機などを使用するものもあります。
  • 組み立て……彫刻、蒔絵、飾り金具などをお仏壇に取り付けていき、一本のお仏壇が完成します。

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