能登半島生まれの七尾仏壇。その発展の経緯は室町時代、守護職・畠山氏の保護政策によって漆塗りや金箔加工などの工芸文化にあると言われています。七尾仏壇の特徴やその歴史的な背景を紹介します。
七尾仏壇の歴史
能登半島は室町時代、守護職・畠山氏の保護政策によって漆塗りや金箔加工などの工芸文化の素地が築かれ、元和2年(1616年)には七尾仏壇や神輿の製造を行っていたといわれています。
仏壇店を「ぬしや」と七尾では呼ぶことから、当時すでに形成されていた「塗師(ぬし)町通り」や「木町」などの職人街で仏壇製造がさかんに行われていたようです。
その後、明治初期に「七尾塗師業仲間」を発足して同仏壇は一大産業として発展していきました。伝統的工芸品に指定された同仏壇発展の背景には、以下の理由があったと考えられています。
- 室町時代の応永16年(1409年)に畠山満慶が能登守護職として入国、指物、蒔絵、製箔といった京都の文化を奨励し、工芸技術が向上していった。
- 天正10年(1582年)以降、前田利家入城とともに宮大工、指物職人などの職人が七尾へ移り住み、寺社仏閣の建立や再興に貢献した。
七尾仏壇の特徴
山間部が多いことから耐久性に長けた堅牢な作りと、彫刻や蒔絵、漆塗りといった豪華な装飾が特徴の七尾仏壇の製造は、彫刻・木地・蒔絵・金具・金箔貼り・組立の工程に分かれており、五職と呼ばれる全工程を5名の職人が分業して仏壇を作り上げています。七尾仏壇の主な伝統的技術・技法は、以下の通りです。
- 鏡板を重ねた「二重鏡板」と手前に引き出すことが可能な「引き壇縁」。
- 能登アテ、能登ヒバなどの木材を使用し、木地の構造は「ほぞ組み」による組み立て式。
- 豪華絢爛な蒔絵仕上げ。
- 手打ち技法による金具加工。
- 天然の漆を使用した「錆仕立」による塗装。
伝統的工芸品
七尾仏壇は、昭和53年7月22日に経済産業大臣より「伝統的工芸品」の指定を受けました。厳選の良質素材に伝統的技法を用いて手作りで製造される同仏壇には、経済産業大臣指定の「伝統証紙」と組合独自の「組合指定証紙」が貼られ、その品質が保証されています。
「伝統証紙」とは、経済産業大臣指定の伝統的工芸品としての審査に合格した製品のみに貼られるものです。
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