仏壇のお洗濯・クリーニング – 長年の汚れをどう落とす?お洗濯の流れと注意点

仏壇の「お洗濯」という言葉をご存知でしょうか?あまり聞きなじみのない言葉だと思います。

仏壇のお洗濯とは、仏壇の完全修復(修理とクリーニング)を意味します。

良質な仏壇は、使えば使うほど味わい深くなるものですが、長年使用していたり、不用意な扱いをしてしまうと、傷や汚れの付着、木地の反り、虫食い、金具の破損、彫刻の欠け、金箔の剥がれなど、痛みや劣化が見えてきます。

そこで、仏壇全体の状態をチェックし、破損などを修理したうえで洗浄・クリーニングして完全修復することを「仏壇のお洗濯」と呼び、お洗濯をした仏壇は、まるで新品のようにキレイになります。仏壇のお洗濯は金仏壇で特によく行われますが、唐木仏壇でも一定年数経った仏壇ではお洗濯を行います。

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仏壇のお洗濯とは

伝統的な仏壇(特に金仏壇)は補修して使われることを前提に作られ、細部の部材まで取り外すことができる組立式となっています。

破損した部材を修復・交換しながら、代々子孫に伝えていくのが本来の仏壇の姿ともいえます。

仏壇のお洗濯では、専門の職人が新品のお仏壇を作るのと同じ工程で修復するため、お洗濯を行った仏壇は新品同様の輝きを取り戻します。

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仏壇のお洗濯の流れ

仏壇のお洗濯を行うときには、仏壇を解体して部材・パーツごとに分けます。分解することで細部に傷が付いている部分も見つけ出すことができます。

そして、すべての部材・パーツで、傷や汚れ、破損を確認して修復・洗浄していきます。

お湯で洗浄してホコリやすすを落とし、木地、彫刻、金具などの補修、部品交換、締め直しなどを行います。長年使用していると金具が錆びてくることも多いですが、お洗濯ではそのようなサビも落としたうえで磨きを入れて艶(つや)を出します。

金仏壇であれば、金箔の貼り直しや漆の塗り直し、蒔絵の描き直しも行います。金箔や漆が剥げていた場合はもちろん、経年によりくすんでしまっていたり色あせてしまっていた場合にも、お洗濯を行うと見違えるようにキレイになります。

仏壇のお洗濯の注意点

すべての仏壇でお洗濯ができるわけではありません。仏壇のつくりや素材などの関係で、修理ができるものとできないものがあるため、詳しくは修理専門業者や仏壇店で確認する必要があります。

修理やお洗濯ができるのは、ある程度きちんとした作り方をした仏壇だけと言われています。金額の高い仏壇ならば必ず修復できるというわけではありませんが、一般的に、金額の高い仏壇のほとんどは修復可能、金額の低い仏壇は修復ができないものが多いという傾向があります。

修復できない仏壇の場合、買い替えまたは処分を行うことになります。

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仏壇のお洗濯は、費用や価格についても安いものではありません。ただし、高価なお仏壇(特に金仏壇)をお持ちの方であれば、買い替えよりもお洗濯のほうが現実的といえます。お洗濯にいくらかかるか、まずは見積もりを取ってから検討することをおすすめします。

また、仏壇のお洗濯を行うには時間もかかります。仏壇の種類や状態によって異なりますが、金仏壇であれば2~4カ月程度かかります。お洗濯にかかる期間に注意して依頼しないと、年忌法要などで仏壇が無いということにもなりかねません。

さらに、仏壇のお洗濯を行う前後には、魂抜きと魂入れの儀式が必要になります。

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