神具とは、神棚にそろえる道具のことです。日本では仏教と神道を信仰する方も多く、仏壇と神棚の両方が家にある方も多いのではないでしょうか。このように身近にある神具ですが、神道は仏教とは考え方が異なるため、それぞれの神具の意味も仏具とは大きく違います。
そこで、神棚に飾られている神具の意味や種類などについて詳しく紹介します。
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- お仏具の役割やお飾りの仕方
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古事記の中に、神を祀る棚を設けたという記録が残っています。しかし、実際に人々の間に神棚が広まったのは江戸時代です。江戸時代には、伊勢神宮や富士に参拝することが庶民に広まっており、このお参りの案内を務めた御師が全国にお札を配布しながら伊勢神宮の振興をすすめました。その結果、伊勢神宮のお札を家庭で祀ることができる神棚も広まりました。
それまでは、神は人が祀るときに現れる存在とされてきたため、常に神を祀る現在の神棚の歴史は比較的短いと言えます。
神棚の種類
このように広まった神棚ですが、さまざまな種類があります。
一般的なものは伊勢神宮の社殿の形式である神明造り(しんめいづくり)で、屋根の付いた神社仏閣のお堂のような形をしています。
神明造りの神棚は、さらに一社宮(扉が1枚)と三社宮(扉が3枚)に分かれます。三社宮は最も一般的な神棚です。一方、一社宮は神棚を置くスペースが限られている場合に向いている神棚です。
他にも屋根を除いた箱宮型のものもあります。箱宮はお宮がお堂の中に納まった印象のある三社宮で通常のお宮と比べると簡略的です。コンパクトで高さが抑えられるので、マンションなどにお住まいの方におすすめです。
神具の種類と意味
神棚と神棚に飾る神具の種類やそれぞれの意味について紹介します。
神棚
壁の上部に設置されることが多く、天井からつるす形で備えつけられた神様を祀る棚のことです。一般的に南か東向きに設置されます。
注連縄(しめなわ)
稲藁でつくられた縄に四本の紙垂(しで)を垂らしたものです。神聖な領域とそうでない領域の境目を示すために用いられます。
三方
(三宝)は、神饌物(神様へのお供え物)をのせるために使う台です。台の三方向に眼像(げんしょう)という穴があけられています。背が高いものや朱塗りのもの、形状が円形のものなどがあります。
瓶子・水玉・高杯・平皿
これらは神前のお供え物に使用される神具です。お神酒を入れる瓶子は一対でお供えします。お水を入れる水玉は中央に起き、右側に塩を盛った平皿、左側にお米を盛った高杯を置きます。特に、米と塩、水はエネルギーが宿っているとされているため、神前に供えられるようになりました。
御神鏡
「神様のお姿は見えないが、この鏡を神様としてみてこの鏡を通して神様にお参りせよ」という意味があります。他にも「鏡に映った自らの中にある神と向き合う」などの意味があるとされています。神棚の中央に飾ります。
榊立
榊は「栄える木」とも言われ邪気をはらう意味合いがあるため、神前にお供えされるようになりました。神話で神様を迎えるときに榊を立てたり、しめ縄をはったりしたことも起源と言われています。
ろうそく立て
神前にお供えされる火は灯明(とうみょう)と呼ばれ、「世の中を照らす光が限りなく広がる」という意味があります。灯明をお供えする神具は他にも「かがり火」があります。
御幣(金幣)
二本の紙垂を竹や木の幣櫛に挟んだ神具です。もともとは神に捧げるものでしたが、のちに社殿の中で参拝者に対するお祓具として使われるようになりました。
このほかにも玉垣、神前幕、御簾(みす)、鳥居、狛犬、神狐などがあります。
最近の神棚について
神棚を飾ることには、ご先祖様や神様への感謝の気持ちを伝えるという目的があります。そのため、部屋に不似合いな神棚を飾って疎ましく思うよりは、飾る方の好みの神棚を選び、明るい気持ちでお祀りする方が本来の形であるという見方もできます。
近年は、神棚のデザイン性も高くなってきており、設置場所がガラス張りになっているものや雲の形をしている神棚も販売されています。特に、マンションやアパートで暮らしている方にとって、神棚のデザインは重要と言えます。そのため、神棚だけではなく神具も洋風の部屋に似合うインテリア性の高いものが増えてきています。
例えば、色箔を利用したエメラルドグリーンの光沢を備えた瓶子や自然の色合いが強い木製の榊立、細かい装飾が施された御神鏡などがあります。このように飾るべき神具の種類は多く、デザイン性も高い神具が販売されています。
神具の意味を知った上で、自分の部屋にあった神棚を飾るようにしましょう。
まとめ
神棚と神具の種類と意味を紹介しました。近年の住宅事情の変化に合わせて、神棚や神具のデザインも洋室に合うように変化してきています。そして、神棚はあくまで家を守ってくれている神様に感謝して祀るために設置するものであるため、感謝できるように家の雰囲気に調和したデザイン性の高い神棚を飾るのもよいでしょう。
神具についてお困りの方や、神棚の購入を検討されている方は、お気軽にお問い合わせください。
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