仏壇の処分方法|流れや注意点について解説

 

仏壇を買い替えたり、家の引っ越しをする際などに、古い仏壇を処分しなければならないこともあります。

引越しを機に仏壇を処分するケースはよく見られます。例えば、引越し先の住居に仏壇を置くスペースが確保できないような場合です。

また、介護施設に入るのを機に仏壇を処分するケースも最近では増えています。

2世帯同居などで同居家族が増える際などに、同居する家族が仏壇を持ち込み仏壇が2基になるために、その内の1基を処分するケースもよく見られます。

最近では、遺品整理をするときに仏壇も処分するケースも増えてきています。仏壇を継承する者がいない場合は、処分せざるを得ないでしょう。

仏壇は、ご先祖様やご本尊を祀るものであるため、古い家具を処分する時と同じように処分するわけにはいきません。

ここでは仏壇の処分方法について詳しく解説していきます。

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仏壇処分の流れ

仏壇の処分を依頼する場合のおおまかな流れは以下のようになります。

1.閉眼供養(魂抜き・お性根抜き・御霊抜き)

まずは、閉眼供養を執り行いましょう。

閉眼供養というのは、仏壇からご先祖様の魂を抜くことで、魂抜きやお性根抜き、御霊(みたま)抜きと呼ばれることもあります。

仏壇は新しく購入した時に、開眼供養を行いご先祖様の魂を宿らせます。仏壇が通常の家具と違うのは、ご先祖様の魂が宿っているためです。

魂が宿った状態で処分するのは、気が引ける人もいるかもしれません。魂が宿った状態の仏壇を処分すれば、ご先祖様の魂も一緒に処分することになってしまいます。

そのため、仏壇を処分する際には、必ず閉眼供養を行うようにしましょう。閉眼供養を済ませてご先祖の魂が抜ければ、仏壇は通常の家具と変わらなくなります

閉眼供養は儀式の一種であるため、立ち会う際にはあまり派手な服装は避けましょう。葬式や法事の時のように喪服を着る必要はありませんが、なるべく地味なお召し物を着るのが望ましいといえます。

2.採寸

ご自身で仏壇の大きさを測っておくようにしましょう。高さと横幅と奥行きをメジャーで採寸し、メモをしておきます。

3.見積り

依頼予定の仏壇・仏具店や仏壇の処分をお願いしたい業者などから見積りを取ります。その際には、採寸した仏壇の大きさを伝えるようにします。

見積り金額に納得がいけば契約を済ませましょう。そして、引き取り予定日を決めます。

4.梱包

依頼した後は、引き取り日までに仏壇を梱包しておきましょう。

ただし、業者が引き取りに来たときにきちんと梱包してくれるので、簡素な梱包で問題ありません。

仏具はすべて取り外し、引き出しの中も空にしておきます。

5.引き取り

引き取りの際には、業者が自宅に来て仏壇を運び出してくれます。引き取りの来た人を、仏壇に案内するだけで大丈夫です。

6.解体など

運び出した仏壇は解体されます。

仏壇には高価な素材が使われているため、リサイクルをすることもあるようです。

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仏壇廃棄処分・引き取りの依頼先

仏壇を処分したい場合の引き取り依頼先は、主に、菩提寺、仏壇・仏具店、仏壇処分専門の業者、自治体の4つになります。

それぞれの特徴を押さえた上で依頼先を選びましょう。

菩提寺

閉眼供養と合わせて、仏壇の引き取りについても菩提寺に相談をしてみましょう。菩提寺というのは、自分の家のお墓があるお寺のことを指します。

菩提寺に引き取ってもらえるのであれば安心です。ほかに引き取り先を探さなくて済みます。菩提寺が遠い場合などには、同じ宗派の近くにあるお寺に依頼をしましょう。

引き取ってもらった後の仏壇は、お焚き上げ処分することが多いです。菩提寺以外でも、仏壇を引き取ってくれるお寺はありますが、檀家以外は断っているお寺もあるようです。

また、引き取ってもらう場合には、お布施という名目の費用がかかります。お布施は引き取ってもらったり焚き上げ処分をしてもらったりすることに対する料金ではなく、金額ははっきりとは決まっていません。依頼する側が任意に決めることになります。

仏壇の大きさなどにもよりますが、5万円前後が目安ではないでしょうか。ただ、お寺との関係性などにもよりますので、迷った時は相談してみることをおすすめします。また、仏壇をお寺まで運ぶ費用は別途必要になります。

仏壇・仏具店

仏壇を販売している店舗では古くなった仏壇の引き取りを行っているところが多いです。ただし、料金はかかってきます。お寺に納めるお布施と異なり、処分費用としての料金設定がされています。

1万円~3万円くらいのところが多いようです。

菩提寺が遠い場合や、費用を節約したいもののある程度きちんとした方法で処分したい場合には、仏壇・仏具店に相談するのが良いでしょう。

仏壇・仏具店で引き取ってもらった仏壇は、合同供養としてお焚き上げを行うのが一般的です。

仏壇処分の専門業者

仏壇の処分を専門に行っている業者もあります。中には引っ越し業者や、不用品引き取り業者でも仏壇を引き取りの対象にしているケースは意外とあるようです。

仏壇処分の専門業者なら、古くなった仏壇を宅配便で送り処分をしてもらえます。仏壇は、宅配業者のスタッフが運び込んでくれるので手間はあまりかかりません。仏具などを取り外しておくだけ済みます。

引っ越し業者や不用品引き取り業者の場合には、供養までは行っていないことも多いため、依頼前に閉眼供養を行っておくようにしましょう。

仏壇処分の専門業者に依頼する場合でも、閉眼供養を行ってくれるのかどうかについて念のために確認しておくとよいでしょう。

自治体

仏壇は、自治体がゴミとして処分することも可能です。

ゴミの分類は自治体によって異なります。タンスや食器棚のような大型の家具と同じような粗大ゴミの扱いにしている自治体が多いです。

ほかの処分方法と比べると費用面では格段に安く済みます。

粗大ゴミの場合には、数千円で処分できる場合もあります。また、パーツごとに細かく分解した上で処分すれば、通常の燃えるゴミとして捨てることもできます。その場合、費用はかかりません。

しかし、仏壇やご先祖に対して何かしら思い入れがある人は、なかなかできない処分方法です。近所の人の目に付くこともあるので、あまりおすすめできる方法ではありません。

また、この方法を採る場合も、閉眼供養は必ず行っておくようにしましょう

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仏壇処分を依頼する時の注意点

仏壇を処分する際に見落としがちな注意点を確認しておきましょう。

親族への相談

仏壇は、家族だけでなく親族もお参りすることがあります。そのため、お参りに来られる親族には事前に仏壇を処分する事情などを伝え、理解をしてもらうようにしたいものです。

相談せずに仏壇を処分するようなことがあれば、憤慨する親族が出てくることがあるかもしれませんので気を付けたいものです。

遺影の処分方法

仏壇の上に遺影を飾っている家庭は多いでしょう。そのため、仏壇を処分する際には、その遺影をどうするのかという問題が起こってきます。

そもそも遺影は仏教の教えとは直接かかわりのないものです。お釈迦様が仏教を開いた時点では写真という技術はまだなく、写真が普及した後に遺影という風習は広まりました。

しかし、仏壇の上に置いて毎日拝んでいた以上、遺影にも仏壇と同じように、ご先祖の魂が宿っていると感じてしまうのも当然のことです。

仏壇の処分と併せて遺影を処分する場合には、仏壇と同じように閉眼供養をお願いしましょう。遺影からご先祖の魂を抜いて、ただの写真に戻します。

ただの写真であっても、ゴミとして捨てるには抵抗を感じてしまうため、仏壇と同じように焚き上げをするのが一般的のようです。もちろん仏壇を処分した後に遺影だけ額縁に入れて飾っても問題ありません。

遺影は仏壇のように場所を取るものではありません。特に理由がなければあえて処分する必要はないでしょう

仏壇の引き出しの中をチェック

仏壇の引き出しは開け閉めする機会があまりありません。そのため、引き出しの中に何か入っていても、見落としがちです。中に入っているものを取り出さずに、業者に引き渡してしまうことがあるかも知れません。

両親や祖父母との思い出の品などが引き出しの中にしまっていることもあるため、仏壇を処分する時には忘れずにチェックしておきましょう。

仏壇の処分の相談も「いい仏壇」

仏壇を処分することは、後ろめたい行いであるという思いを持つ方がいらっしゃるかもしれません。しかし、それぞれの家庭で仏壇を処分しなければならない、さまざまな事情があることと思います。

そこで、僧侶や業者など専門家の力を借りて、これまで行われてきた習わしに沿った方法で処分をすれば、ご先祖様も理解を示してくれるでしょう。

仏壇の処分をお考えの際には、「いい仏壇」のお仏壇・お位牌の処分サービスをご利用ください。

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