仏壇を購入すると暮らしはどう変わる?『手を合わせてつながる絆』入選者の声

「手を合わせてつながる絆~お仏壇と家族のストーリー~」で入選された2名の方にインタビューを行いました。お仏壇を購入された経緯や、購入後の心境の変化などをお話いただいています。

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手を合わせてつながる絆 入選者インタビュー①

金賞:大きな心の拠りどころ
櫻井 俊甫(大阪府堺市/77歳)

還暦定年後、何と無く生活に空虚さを感じて、善く善く考えてみると、それは心の拠りどころが無いという事であった。そこで、心の拠りどころとは何ぞやであるが、結論に至ったのが、我が家は分家であり、しかも家族に死亡した者がいないため、当然のことながらお仏壇が無い。

しかし、この世に父母はもとより、ご先祖様のいない人間は存在しないと悟りつつ、―そうだ。仏様やご先祖様に、手を合わせる場であるお仏壇、すなわち心の拠りどころが必要なんだ。

と気付くや否や早速仏壇店へと走り、心ばかりの小さなお仏壇を購入してきて、ご先祖様を祭り、お花やご供物を、さながら子供の飯事のように家族で楽しく飾り、恰好ばかりの我が家のお仏壇をととのえた。

そして譬え質素でも、家族共に朝に夕に跪き手を合わせ、ご先祖様に感謝するとき、お鈴の音は余韻嫋嫋と我が心を清浄にし、静かに明日への希望を抱かせてくれるとともに、お線香の紫煙はゆらゆらと天空へ昇り、家族の願いをご先祖様に届けてくれる、そんな気がしてならない。このように、位牌は無く、姿形は小さなお仏壇でも、私たち家族の心の大きな拠りどころとなっている。

仏壇購入のきっかけを教えてください。ご家族が亡くなられたわけではないということですが…。

多くの方が、亡くなったご家族を供養するために仏壇を購入すると思います。私の場合は、身内が亡くなって仏壇購入に至ったわけではありません。心の拠りどころとして仏壇を選んだのです。 定年を迎え、心に余裕ができてから自分の親のことを考える機会が増えました。

一生懸命育ててくれた親に対して、自分は何かしてきただろうか。何も返せなかったのではないか……そんなことが悔やまれるようになったのです。今からでも親に感謝する場が必要なのではないか、そう考えて仏壇を購入することにしました。

仏壇を選んだ決め手を教えてください。

サイズです。自分一人で持ち運びができる程度の小さな仏壇を選びました。自分が死んだ後、子供がその仏壇を引き取ってくれるかどうかも分からない、仏壇の処理に子供が困るかもしれない、と、子供のことが心配でした。そこで、自分が死んだら簡単に捨てられそうな小さな仏壇を選びました。

小さなサイズのおかげで、それほど大きな買い物でもなかったんですよ。線香立てなどの付属品もついてだいたい3万円くらいです。

実際に購入してみて、どうですか?生活に変化はありましたか?

仏壇にお供えすることが、思いのほか楽しいのです!自分の好きなように駄菓子を置いて、お花を飾って……毎日仏壇の前に物を置いて眺めることが、定年後の新たな楽しみになりました。

また、仏壇の前に座って手を合わせ、親のことを考えるようになりました。親が自分に対してしてくれた様々なことを思い出します。自分は親に何か返せただろうかと自問自答し、落ち込むこともあります。それでも、仏壇に毎日手を合わせると、親に許されているような、罪滅ぼししているような気持になって心が落ち着きます。

考えてみれば、今までじっと座って親のこと、家族のことを考える機会はありませんでした。今は仏壇の前でじっと親や家族のことを考えて、もっと大事にしなければと自分の生活を振り返っています。仏壇が、このような機会を与えてくれたのです。

手を合わせてつながる絆 入選者インタビュー②

銀賞:大丈夫
成瀬 富貴子(岐阜県各務原市/70歳)

「もう限界や……。トシの命も守れん。何処でもいいから、施設に預けたい」

勝気な娘の、弱音電話に飛び起きた。三歳のトシは並外れた好奇心と、行動力の持ち主だった。音響装置は壊してしまう。家中を水浸しにし、近所の水道を開けて逃げ帰る。飛び出しをして怒鳴られる。赤子を抱いた娘は、手には負えぬと言う。咄嗟に「大丈夫!」と言ってしまった私は、孫のトシを預かり、仏壇を購入した。

「家には仏様はまだ居らん。何を唐突な!」夫には私の退職金で買うからと頭を下げた。毎日、仏壇に花と菓子を供え手を合わせた。うろ覚えのお経を繰り返し唱えた。トシは仏壇が入った時から、えらく興味を示した。

「何、ブツブツ言っとる。意味わからん」と言いながらもすり寄ってきた。しめしめとトシの好物を供えて置いた。泥だらけの手で供物を掴んだ。その手をバチッと叩いた。

「これは、のんのん様のお菓子や。勝手に食べたら罰が当たる。ちゃんとすわって、手を合わせてのんのん様に頼みなさい」と教え続けた。そのうちに正座して合掌する姿が板に付き、人の話も聞くようになった。

仏壇の購入を渋った夫も故人となった。月命日にはトシが私の黒い羽織を着て妹とお経をあげるようになった。お布施の百円をうやうやしく貰う姿に家族は笑いをこらえる。遺影の夫が苦笑いしたように見えた。

仏壇購入のきっかけを教えてください。

当時3歳だった、好奇心旺盛な孫を引き取ったことがきっかけです。やんちゃで、とにかくじっとしていられない子だったので「この子には、じっと座って手を合わせる機会が必要だ」と思ってお仏壇を買うことにしました。

ご家族が亡くなってから仏壇を購入したわけではないのですね。仏壇購入に対して、ご家族の反応はいかがでしたか。

旦那には「まだ誰も死んでいないから必要ないじゃないか」「なんで買うんだ」と反対されました。私は亡き人を拝むためにお仏壇を買うわけではないこと、孫のために仏壇が必要なことを説得しました。最後は、私の退職金で買うから……と半ば押し切って決定しました。

購入してから、お孫さんの生活に変化はありますか。

お仏壇を置いただけじゃ当然孫はおとなしくなりません。「なんだこれ」と興味は示すものの、線香を折ったり、いたずらは絶えません。まずは形だけでも、仏壇の前に座るきっかけが必要でした。

そこで、大好物の果物をお仏壇の前に供えたのです。案の定、孫がお仏壇の前に近づき、お供え物に手を伸ばします。私はその手をすかさず叩いて「これは仏様のもの。勝手に食べたらバチがあたる!」としかりつけました。

お供え物を食べるために、孫はお仏壇の前で手を合わせるようになりました。最初は形だけでしたが、大好きな祖父が亡くなったこともあり、やがて自分から座って手を合わせるようになりました。孫が小学校にあがるとき、最初は普通学級は無理なんじゃないかという話が出たくらいですが、今は何の問題もなく学校に通えるようになりました。

仏壇についての知識はなかったとのことですが、仏壇を購入してから仏壇について何か調べたりしましたか。

近所のお寺でお経を教えてくれる講座があったので、孫と一緒に行きました。私より孫の方が先に覚えてしまって「おばあちゃん、まだ言えないの?」なんて言われる始末です。孫はもうすらすらとお経を読むことができますよ。お仏壇を買ってからやったことといえば、そのくらいでしょうか。

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