厨子とは

厨子とは
現存する最古の厨子は飛鳥時代まで遡ることができます。法隆寺に伝わる「玉虫厨子」というものです。その名は、七色に輝く玉虫の羽が使用されたことに由来します。黒漆に透かし彫りの金具や蒔絵が施された姿は美しく、長きに渡って人々を魅了し続けてきました。現在は国宝にも指定されています。
「玉虫厨子」は、当時の高度な職人技を結集して作られた名品です。大切な仏像を安置する場所に美しい装飾を施すという意味では、現代の仏壇と共通する部分も伺えます。
厨子の役割
また、仏像や位牌を祀る厨子が置かれることにより、その場所は、日常生活の中で御本尊様やご先祖様とつながれる神聖な空間となります。仏壇と同様、厨子に美しい装飾が施されることを通じて、祈りを捧げる非日常的な存在であることが表現されていると考えられます。
厨子と仏壇は違うもの?
実際のところ厨子と仏壇には、明確な違いが定められているわけではありません。基本的には仏壇も厨子の一つと考えられています。一般家庭に普及している仏壇は、別名「厨子型仏壇」とも呼ばれています。
厨子の中でも特に、お寺の本堂や浄土をかたどった形式のものが仏壇というふうに考えると、理解しやすいかもしれません。
厨子の種類
丸厨子
木瓜(もっこう) 形厨子
平厨子
帽額(もこう)厨子
両面厨子
印籠(いんろう)厨子
安置するもののサイズによって、必要となる厨子の大きさも変わってきます。そのため、同じデザインの厨子でも複数のサイズが用意されていることもあります。厨子選びの際には、前もって安置するものの高さや横幅、奥行きを計測しておくことをおすすめします。
小さくてモダンな厨子も登場
また、モダンなデザインの厨子へ注目が集まっているのも特徴的な傾向です。おしゃれなデザインの厨子なら、インテリアの一部としてさり気なく部屋に置くこともできます。和洋を問わずどのようなテイストの部屋にあっても馴染みやすく、違和感を生じにくいのが利点です。
宗教や宗派によっては、仏具や飾り付けの方法が決められている場合もあります。購入の際には、自分の宗派を事前に確認しておくと円滑に選べるはずです。
まとめ
厨子や仏壇がほしいけれど、どれを選んだらよいかお困りの方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

