ペット仏壇とは – ペットの供養の方法と仏壇・骨壺の選び方

古くからペットを供養する風習は日本でも世界でもありました。時代は違えど、命を慈しむ気持ちは同じだったのです。

現代では、亡くなったペットに感謝を伝えたり、ペットも人と同じように供養したいという方は増えてきました。ペットを家族の一員と考える人も増えている中、ペットに対しても人間特有の「思いや気持ち」で弔う環境が整ってきたのもあるのでしょう。

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ペットの供養とは

ペットの供養とは、亡くなったペットに感謝の気持ちを伝えるためセレモニーを執り行ったり、人と同じようにそのペットの生きた証を遺したり。人間に対して行う供養とは、規模などは異なりますが、考え方に大きな違いはないようです。具体的にはペットの火葬、お墓への納骨、そして仏壇や手元供養などによる家庭での供養があります。

もちろん人によってペットの死のとらえ方はさまざまです。中にはペットとの死別が辛くてあえて仏壇を用意しなかったり、遺骨を遠くへ納骨したり、自分のペットの葬儀費用は抑えてほかに困っているペットたちに寄付をしたり、ペットを愛する人たちにはいろいろな気持ちがあります。

ペットが他界したら

ペットが亡くなったら、通っていた動物病院や近くの役所へ連絡します。

動物病院ではペットの葬儀会社と提携している場合が多いので、その場で対応してくれる葬儀社を紹介してくれるケースが多いです。

一方、役所では、住んでいる都道府県によって条例が指定されているので手続きが必要となります。

犬は、生後90日を過ぎたら犬の登録を済ませ(生涯一回)犬鑑札を交付されます。その後は亡くなってから30日以内に役所へ死亡届を出します。

この時に犬鑑札と狂犬病予防注射済の金属プレートを返却します。

*犬は狂犬病のワクチンを毎年一回打たなくてはならない義務があるため、毎年打つごとに新しい金属プレートをもらいます。

また、死亡届が必要なのは犬だけだと思われがちですが、地方自治体によっては犬猫を合計して10匹以上飼育している場合は届け出が必要という場合もあります。犬はいなくても、多頭飼いで猫を飼っている場合は確認が必要です。

血統証明書(血統書)がある犬の場合は、役所とは別に登録団体にも連絡をして、血統書を返却する必要があります。ただし血統書を思い出に手元に残しておきたい場合はその旨を相談してみましょう。

骨壺はいつ用意したらいい?骨壺の選び方

骨壺は、ペットの火葬場で用意されている場合もありますが、ペットが長らく病気をしていたり、死期が近づいていると感じたら、悲しいですが最期の準備をしてあげるのも飼い主としての重要な役割です。時には生前に骨壺を用意する方もいます。

ご自身で選ばれる時はペットの大きさにより入る骨壺のサイズも変わりますので、素材、お値段と見合わせながら用意されるのがよいでしょう。

ペットが亡くなった場合、納骨しなくてはいけないの?

ペット霊園や納骨堂に納骨という方法に限らず、手元供養といって、自宅に遺骨を保管して供養することもできます。

ペットの遺骨を分骨しても問題ない?

分骨についてさまざまな意見がありますが、分骨をして飼い主やご家族の気持ちが前向きになるのであれば、してはいけないとは言い切れません。

例えば遺骨をペンダントや指輪などのアクセサリーにして身に着ける分骨の方法があります。常に一緒に居られて持ち運びも便利な分、無くしたときのショックもかなり大きいでしょう。もしもの時のことを想定して、覚悟は必要な方法といえます。

ペット仏壇とは

ペット仏壇というのはその名の通り、亡くなったペットのための仏壇です。

ペット仏壇の必要性を説くには住宅事情や金銭面はもちろんのこと、ペットへの思い入れで考え方は変わってきます。

愛するペットを亡くした「ペット・ロス」という悲しみを表現する言葉がありますが、現代においてはペット・ロスの度合いが強くなっている傾向にあります。

獣医学の発達で動物の寿命も延び、一緒に過ごす時間も増えることで、絆も深まり、別れの時の悲しみは、より深いものになるのでしょう。アメリカの心理学の調査で、ペットを飼っている、もしくは飼っていた人々の約80%が、ペットが自分にとって最も身近に感じることができる伴侶である(伴侶動物=コンパニオンアニマル)と答えています。

そんな大事なペットを失った時にきちんと弔うことで心に整理をつけることもできます。

その手段としてペットの仏壇を用意してお線香をあげることは、目に見えるかたちで亡くなったペットとのつながりを感じることができるのではないでしょうか。

ペット仏壇の選び方

ペット仏壇は人間の様に宗教で決められてはいないので、自由な選択肢がたくさんあります。居住空間の置き場所も、ペットがよく寛いでいた場所であったり、家族がいつも集まるリビングであったり、自分のベッドの傍だったりと、それぞれの考え方でペット仏壇を選ぶことができます。

ペット仏壇の種類

骨壷ごと納めるペット仏壇

また、ペットの新しいハウスのような、骨壺を収納できる仏壇も登場しています。注意する点は、手元に遺骨をずっと置いておくと、カビが生える危険もあるので、骨壺を選ぶ際には通気性の良い商品を選んだり、骨壺の中に吸湿材を入れたり、こまめに空気の入れ替えをして湿気を飛ばすことが重要です。

コンパクトなペット仏壇

場所にとらわれずに置くことができ、写真や位牌や仏具を供えてお参りできる仏壇のことです。

フォトフレーム型ペット仏壇

仏壇自体に写真を飾れるところが付いていたり、写真を加工して付けている仏壇のことです。コンパクトなペット仏壇同様に、置く場所にとらわれずにお参りができます。

従来型ペット仏壇

仏壇と聞いて思い浮かべる、従来の唐木仏壇であったり、扉が付いていて段や引き戸がある仏壇のことです。

まとめ

ペット仏壇には色もバリエーションもさまざまで選択肢がたくさんあり、自分が選択した弔いの方法が正しいのか悩むことも多くあると思いますが、一番大切なことは飼い主自身の心が癒されたかどうかといえます。

ペットの葬儀に関しては決まった法律があるわけではないため、その分道しるべとなるものをペット業界が誠実に示してくれることを切に願うばかりですが、中にはペットへの誠意が感じられない対応の業者もいるので、口コミや直接電話で問い合わせるなど、時間に余裕がある時は調べてみることも大切です。