位牌の処分について

位牌とは、故人の戒名や法名、法号、そして死亡年月日などを記した札です。位牌には、亡くなった方の魂がとどまると考えられています。仏壇の中に安置することで、本尊とあわせて手を合わせる対象になります。位牌があるからこそ、亡くなった人を思い、冥福を祈り、供養が行えるのです。そのため、位牌はもし不要になった場合でも、普通のゴミと同じように処分してはいけないとされています。

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位牌を処分が必要な時

位牌の処分が必要となる時とは、実際にはどのような時があるのでしょうか。

そこにはさまざまな事情が存在します。まずはそちらを、具体的な例を挙げながらご紹介します。

弔い上げ

故人が亡くなってからの命日に行われる年忌法要を、もうこれ以降は行わないと決めた最後の法要のことを弔い上げと言います。

弔い上げをいつの法要にするかはその人によりさまざまですが、一般的には33回忌や50回忌を弔い上げとすることが多いようです。

弔い上げが終わると、通常、故人の魂はご先祖様の位牌と合祀しますので、合祀にともないそれまで個別に祀っていた位牌は処分することになります。

遺品整理

故人の遺品整理をする際に、故人の家に位牌があり、残された親族に承継者がいらっしゃらない場合。この場合も位牌を処分することになります。

引っ越し

引っ越しにともない、引っ越しする先に仏壇を置く場所がないなどの理由で仏壇を処分することがあります。その場合、仏壇に置いてある位牌だけ引っ越し先に移すこともありますが、仏壇と一緒に処分することもあります。

位牌の作り替え

位牌が痛んだ、古くなった、汚れたなど、いろいろな理由で位牌を作り替えることがあります。その時にも、古い方の位牌を処分する必要があります。

また、白木位牌から本位牌に作り替える際も、白木位牌の処分が必要になります。

本位牌を処分する方法

本位牌を処分する方法は大きく分けるとふたつあります。

ひとつは位牌をお焚き上げするという方法。もうひとつは、位牌をお寺などに預ける方法です。それぞれの方法を詳しくご紹介します。

位牌をお焚き上げするには

位牌を処分するひとつめの方法は、位牌をお焚き上げすることです。

位牌は通常、最初に魂入れや開眼供養と呼ばれる儀式を行い、故人の魂を位牌にとどめています。そのため、位牌処分するには、まず故人の魂を位牌から抜いてあげる必要があります。

この儀式を魂抜きや、お性根抜き、閉眼供養と呼びます。

これを行うことで故人の霊を天に返してあげることができるとされています。

魂抜きが終わった後の位牌は、普通の物と同じなので、お焚き上げで焼却ができるようになります。また、お焚き上げにも故人を天に返すという意味があるそうです。

魂抜きやお焚き上げは、もしお寺やお坊さんとのお付き合いがある場合は、そちらのお坊さんにお願いしてください。お願いできるお寺がない場合は、ご供養仕舞い専門業者へ依頼することができます。ただし、業者によって、魂抜きからお焚き上げ、合同法要など供養まで行ってもらえる場合と、業務として引き取り、お焚き上げのみを行っている場合もあります。

 

>>魂抜きとは

位牌をお寺に預けるには

ふたつめの方法は、位牌をお寺に預ける方法で、家族に代わってお寺で供養してもらいます。ただし、それぞれのお寺によっても考え方は異なります。預かっていただけるかどうかは、菩提寺などに相談してみましょう。その際には、預けなければならない理由(自宅では供養ができない理由)もきちんと説明し、理解していただけるように伝える必要があります。

位牌を預けた場合、お寺によっても異なりますが、33年程で供養を終えて、お焚き上げをするということが多いようです。

それぞれの費用とメリット・デメリット

では、お焚き上げにする場合と、お寺に永代供養を依頼する場合、それぞれどのくらいの費用がかかるのでしょうか。また、どちらの方法を選ぶのかで発生するメリット・デメリットについてもご紹介します。

魂抜きからお焚き上げまでする場合

すぐにお焚き上げをする方法を選ぶ場合、費用は1万円~数万円であることが多いです。

比較的リーズナブルであるため、経済的に余裕のない方はこちらの方法をとることが多いです。しかし、供養がそこで終わってしまうということに寂しさを感じる方もいらっしゃいます。親族の方ともしっかりと話し合い、後々のトラブルとならないように気を付けましょう。

永代供養する場合

お寺での永代供養を選ぶ場合、費用は各寺院によって、また供養のかたちによってさまざまです。

費用というよりはお布施として、気持ちでお渡しすることが多いのではっきりしたことは言えませんが、永代供養のお布施なども加味すると、業者に依頼してお焚き上げをしてもらうことと比べ、高額になる場合が多いようです。

ただし、最近では聞けばお布施の目安を伝えてくれる寺院もあります。供養にともなうわずらわしさも少なく、故人の供養もしっかりしてもらえているというメリット(安心感)があります。

今後も故人の供養をしてもらえるということで、親族の方とのトラブルにもなりにくいでしょう。

位牌を処分する際の注意点

位牌を処分する際は、まず親族をはじめ関係者にはきちんとその旨を伝えましょう。理解をいただいておくことで後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

また、位牌は一般のものとは異なり供養の対象であることから、魂抜きなどの法要はきちんと行っておくことをおすすめします。はやり親族や菩提寺との間でのトラブルだけでなく、後から思い返して、後味の悪い思いになる可能性もあるからです。

まとめ

故人のためにも、また、不要なトラブルを避けるためにも、位牌の処分は正しく行いましょう。

今現在、位牌の処分を考えられていて、どこに相談すればいいのかわからない方や、どのくらいの費用がかかるのか詳しく知りたい、とりあえず見積もりだけでも欲しいという方、そもそも葬儀社をどこにするかお悩みの方などは、お気軽に一度お問い合わせください。

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