お供え物とは、故人の仏壇に供える香や花、灯燭、果物や菓子類などのことです。お供えすることによって、仏様やご先祖様に対する敬意と感謝の気持ちを表現します。きちんとお供えされた仏壇はとても華やかに見えるため、お供えすることを「飾る」と言うこともあります。そこで、お供え物の中でも特に仏壇を飾るのに向いている果物のお供えの仕方や置き方などについて紹介します。
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お供え物はご先祖様などへの敬意と感謝の気持ちを表現するためのものなので、基本的にはお供えしてはいけない果物はありません。しかし、腐りやすい果物や痛みやすい果物は、お供え物には向きません。そのため、リンゴやメロンなど常温で長持ちする果物がおすすめです。また、故人が生前に好きだった果物をお供えするのもよいでしょう。
仏壇へのお供え物の果物はどこで購入する?
お供え物の果物は、スーパーやフルーツショップなどで購入しても問題ありません。
ただし、進物用として他家へ贈るお供えの場合はカゴ盛になった果物を贈るという場合も多いです。果物が最初からカゴ盛りされているお供え用の果物ギフトを購入すると便利でしょう。ネットショッピングで購入することもできます。価格は5,000~12,000円の間が一般的です。
のし(熨斗)について
果物を購入した後、仏壇にお供えする前にのしと呼ばれる紙を貼ります。お供え物ののしには個人や仏様への敬意が込められているため、つけ忘れないようにしてください。
一般的には白黒か、あるいは銀色の水引を使用します。ただし、四十九日法要や一周忌などの節目で水引の色が変化する地域があるため、注意が必要です。
水引の上側には「御供」や「御供物」と記載します。「御仏前」でも問題ありません。そして、水引の下側にはお供え物を贈る方の名前をフルネームで書きます。数人で贈られる場合は代表者の氏名を記載します。また、夫婦や家族で贈られる場合は、下の名前を連名にします。
お供え物の置き方
「高坏」というワイングラスのような形をした器や、背の低い「供物台」という器を使用している家であれば、それらの器に盛ります。果物を盛るための仏具がない場合は、低くて広いお皿に盛るようにしましょう。
果物を盛る前に、果物カゴと器の間に半紙を敷きます。半紙がなければ、無地の紙で代用することもできます。半紙は頂点をズラして三角形になるように折ります。
そして、頂点の部分を自分の側に向け、底辺の部分を仏壇のほうに向けて置き、その上に果物を乗せます。
また、中型以上の仏壇では供物を置ける場所が上・中・下の3段に区分されています。上段には仏飯やお餅、菓子が供えられます。そして、果物は下段に置きます。十分なスペースがない場合は、仏壇の前に卓を設けてお供えしましょう。
最近はミニ仏壇と呼ばれる小型の仏壇を使っている方も多くなっています。もし、仏壇にお供えが入りきらない場合は、仏壇の前や経机の横にテーブルを置いて、その上にお供えします。畳や床に直にお供え物を置かないようにしましょう。
お供え物の個数について
通説ですが、果物など数の明確なものを供えるときは「奇数」がよいとされています。偶数は割り切れるため、「死者と縁を切ることができる」と解釈されるためです。結婚式のご祝儀などで、奇数万円を包むとよいとされているのも同様の理由です。
そのため、フルーツショップなどで購入する際に「お供え用です」と伝えると、奇数の詰め合わせを提案されます。
また、4や9とった数字は「死」や「苦」を連想させるとして、避けられています。逆に偶数でも、八は末広がりの数字として縁起がよいため、例外的に受け入れられることもあります。
これらはあくまで縁起としての通説であり、さまざまな解釈が存在します。自宅の仏壇へのお供えであれば、自身の考えに合わせてお供えすれば大丈夫です。しかし、お供え物を他の家に送る場合は、お供え物ギフトを扱っている店舗にお願いしたほうが無難と言えます。
お供え物を食べてもよい?
果物やお菓子などは、仏壇へのお供えが終わった後、家族で食べます。
お供え物を食すことを「仏様からのお下がりをいただく」と表現します。そもそも仏壇に食べ物をお供えするのは、私たちが食べ物に困らずに生活できていることに感謝を表すためです。そして、そのお下がりを食すことで、仏様と交流し、お供えを通して仏様に感謝を伝えるという意味合いがあります。そのため、お下がりはできるたけ残さないように食べることが好ましいとされています。
まとめ
果物のお供えの方法や個数などについて紹介しました。お供えは仏様に対する感謝の気持ちを表すことなので、自宅の仏壇に果物をお供えする際は個数を気にする必要はありません。しかし、他の人にお供え物を送る場合は知識のある葬儀社や、お供え物ギフトを扱っている店舗に問い合わせるのが確実です。また、宗派によってはお供えが不要な場合もあります。このように果物のお供えの仕方について不安がある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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